医療現場での困難な状況に立ち向かうために

医療従事者は、実際の現場に立ち会うに当たって一定の覚悟や心構えを持っておく必要がある。
患者に対して厳しい病状を告げるといったことや、医師から労力を要する仕事を頼まれるなど、心の準備を持って臨まなければならない場面は多くある。

医療に従事し始めた頃は、そうした困難な現場で気持ちを切り替えるのは大変難しいことだろう。
中には患者に対する病気の宣告をストレスに感じて、最終的に離職してしまう医師や看護師も多くいるのが現状だ。
そうならないために、レジャーや趣味といったストレスの発散方法を持つように勧められる場合もあるが、医療の現場は常に多忙さや患者の不調に直面し続ける場所であり、困難な状況から発するストレスに根本的に対処しない限り、レジャーや趣味は単なる逃げにしかならない。

結局は医療従事者が気持ちを切り替えて困難な状況に立ち向かうしか手段がないが、その際に一歩引いて周りを見回す視点を持つように心がけると良いだろう。
確かに患者に対して心苦しい状況を告げることは、気持ちの良いことではない。
しかし、それは必ず将来的に何らかの形で患者やその家族に対してプラスに寄与する。
「未来へのお手伝いだ」と思えば、困難な状況に立ち向かう勇気や心構えも湧いてくるはずだ。

医療が社会的な貢献度が高い仕事であり、そこで感じる心的負担は全てやりがいに変えていくことができる。
気持ちの切り替えは、患者だけでなく医療従事者にとっても重要なことだと言えるだろう。

初心を忘るるべからず以外も大切なことがある